【パニック障害】身体に出やすい3つの痛みとパニック発作克服のための5ステップ | 自律神経専門 鍼灸治療院HARINO

【パニック障害】身体に出やすい3つの痛みとパニック発作克服のための5ステップ

こんにちは、大阪府吹田市にある頭痛肩こり専門鍼灸、鍼灸治療院HARINOの米増です。

最近、「パニック障害を何とか克服したい」という方からのご相談を受けることが増えております。

パニック障害をお持ちの方はとても大変で、おつらい思いをされていると思います。
突然の発作に怯え、身体も不調だらけで、毎日の薬と頓服を持ち歩き、いつまで続くのか不安の日々。

そんな毎日を送るのは非常につらいですし、いろいろとやりたいことやできるはずだったことを諦めなくてはいけないというのも残念で仕方ありません。

鍼灸治療をすることで頓服を飲むことが減ったり、減薬に成功したり、発作が出なくなり電車に乗れたりする方も多くいらっしゃいましたので、同じような不調でお悩みの方に届けばいいなとの思いでこのコラムを書いています。

今回は、パニック障害をお持ちの方に共通する身体の不調ポイントと、治療するべき場所についてお伝えしてみようと思います。

薬ばかりで他の治療法はないかと諦めかけている方のご参考になれば幸いです。

パニック障害で痛みが出やすい3つの場所

パニック障害をお持ちの方に共通して触診で触ると痛みが出やすいポイントがあります。

その中でも特に皆さん痛みがひどく出やすい3つの場所についてお伝えいたします。

左の胸周り

1つ目は胸の左側あたりです。胸筋の左側を触ると右側に比べて痛みが強い方が多いです。

このエリアは身体の「酸素循環の悪さ」をあらわす場所になります。

パニック障害をお持ちの方は精神的なストレスから呼吸が非常に浅くなってしまっている方が多いです。

緊張感が極度に達すると過呼吸発作を起こしてしまったり、過呼吸が起こるのでは?という不安感から悪化してしまうケースも多いです。

パニック障害をお持ちの方のほとんどがこの場所を触られると激痛が走ったり痛みのあまり身体をのけぞらせてしまう方が多くなっています。

そのため、まずはこの左の胸周りの痛みや硬さをしっかりと緩めることが大切になります。

そうすることで呼吸が深くなり、リラックスした状態を取り戻すことが出来るようになります。

胸骨の真ん中

2つ目は胸骨(きょうこつ)の真ん中にも痛みが出やすくなります。

胸骨(きょうこつ)とは胸の真ん中にある骨で、パニック障害をお持ちの方は、とくに左右の乳頭の中間点にあるポイントを触ると激痛が走る方が多いです。

この胸骨にあるポイントは「精神的なストレス状態」をあらわす場所となります。

お仕事、家庭環境、育児や家事、夫婦関係などで過剰なストレスを感じ、無理が重なるとこの場所の痛みがどんどん増していきます。

パニック障害の方は精神的な緊張感がピークを迎えている方が多いので、この部分を少し触れられるだけでも鋭い痛みが走りやすく、痛みのあまり身体を「くの字」に曲げてしまいたくなる方もいるほどです。

胸骨の痛みの有無によって精神的なストレス度合いを把握できるため、この骨の痛みをどれだけ緩めていけるかが重要なポイントになります。

左肩甲骨の内側あたり

3つ目はいわゆる肩引き(けんびき)と言われる、肩甲骨の内側の部分に痛みが出やすい方が多いです。

このあたりの痛みは「心身相関エリア」と言われる場所で身体と心がリンクしている場所とされています。

精神的にストレスを感じると痛みがでやすく、この場所が凝り固まっているということは精神的にストレスを感じやすくなっているという意味があります。

右側よりも左側に痛みが出るケースが多く、この部分のコリをほぐすこともとても重要です。

パニック障害の方は背骨周りからガチガチで痛みが強い方が多いので、背骨の緊張も取り除いていくことも大切です。

なぜ右ではなくて、左側ばかりに出るのか疑問に思いますよね。

これは東洋医学では「気の病は左側、血の病は右側に出る」と言われているからです。

精神的なトラブルは左側に出やすく、血流的なトラブルは右側に出やすいということです。

実際にパニック障害をお持ちの方を触診すると、多くの方は左側ばかりに痛みがあり、右側にはあまり痛みが無いケースが多いので、結構当たっているのかなと思っています。

左側に出やすい痛みをしっかりと緩め、深いリラックス状態を手に入れることがパニック障害改善のための第一歩となります。

パニック障害改善のための5ステップ

次にパニック障害改善のための5ステップについてまとめていきます。

①アドレナリンの過剰放出を和らげる。
②脳の不安をコントロールする部位を活性化させる。
③精神を守る「心包」を修復する。
④全身の瘀血を解消し血流を改善させる。
⑤自律神経を整え正常な身体へ。

STEP1:アドレナリンの過剰放出を和らげる。

パニック障害を発症する際には身体が極度に緊張し、戦闘モードのピークに達している場合が非常に多いです。

ストレスを感じた際に脳からの命令で副腎(ふくじん)という小さな臓器からアドレナリンなどの興奮物質が出されます。

パニック障害の方は長期に渡るストレスを受け続けることで身体への負担が大きくなり、ストレスという波を乗り越えることができない状態となっています。

そのためまずは副腎(ふくじん)を休め戦闘モードを解除しリラックスできるようにしていきます。

STEP2:脳の不安をコントロールする部位を活性化させる。

脳は強いストレスやトラウマを長期間感じると、不安や恐怖をコントロールする部位が委縮すると言われています。

不安をコントロールしづらくなるため、少しの不安でもものすごく大きな不安に感じるようになりパニック発作を起こしやすくなってしまいます。

頭皮を刺激することで不安に対するコントロール機能を回復させ、必要以上の不安を感じないようにしていきます。

STEP3:精神を守る「心包」を修復する。

東洋医学では人間一人ひとりに一体ずつ神様が宿っているとされています。

その神が精神の中心となり、精神の安定につながっています。

過剰なストレスから精神を守るため心の周りには「心包(しんぽう)」という防御機能が備わっているとされています。

この心包(しんぽう)という機能をもう一度活性化させることにより精神へのダメージを軽減させることが出来ます。

STEP4:全身の瘀血を解消し血流を改善させる。

過度な長期間の緊張は全身の筋肉を強ばらせ、呼吸も浅くなります。

その結果、全身の血流が低下し流れにくくなります。

その状態を東洋医学では「瘀血(おけつ)」と言います。

この瘀血(おけつ)を解消しもう一度全身の血流をスムーズに流せるようにすることで、全身の血流が改善し呼吸がしやすくなります。

STEP5:自律神経を整え正常な身体へ。

パニック障害になってしまうほとんどの方が交感神経と副交感神経のバランスも悪化しています。

自律神経である交感神経と副交感神経をきちんと整えることで呼吸や内臓機能が活性化し、リラックスできるようになります。

自律神経を整えるには首と背骨のコリや痛みを取り除く必要があるため、丁寧に取り除いていきます。

まとめ

これらの5ステップに加えて、薬による身体への負担が大きい場合は肝臓への解毒処置を加えたり、胃腸の弱りがあるなら胃腸を元気にするツボを刺激したりとその方それぞれに合わせた治療をしていきます。

治療を続けることで徐々に体は回復し、パニック発作の回数や症状の程度が改善してきてくれるでしょう。

パニック障害は長い方だと数年間にわたり苦しみ続けている方もいる病気です。
もちろん1回治療したからと言ってすぐに治ってくれるものではありません。

ただ、漠然と薬だけに頼り不安な日々を過ごすよりは、鍼灸を通じて身体を休ませ、リラックスして血流を改善させることができれば、改善までの道のりは大幅に改善されると思っています。

まずはストレスと闘える身体をもう一度手に入れること。
そしてストレスと「正しく」付き合う方法を身につけること。

それがパニック障害改善への近道かなと思います。

当院へご来院してくださるパニック障害持ちの方々も治療を続けることで発作の回数が減ったり、頓服を飲む回数が減ったりされている方も多くいらっしゃいます。

常に選択肢は1つだけではありません。

お困りであれば、ご協力させていただければと思っておりますので、お気軽にご相談くださいませ。

それでは。

鍼灸治療院HARINO 米増圭司

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